不動産用語集

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よそうぶんぱいきん

予想分配金

不動産投資信託において投資法人が投資主に支払うことを予想した分配金のことでうす。確定額ではなく、投資法人の業績により変動することが多いです。

投資法人はその会計期間(通常6ヵ月)の終了後2ヵ月以内に決算を発表することとされており、このとき、終了した会計期間における投資口1口当たりの分配金が発表されます。
それと同時に、次の会計期間の終了後に支払うと予想される投資口1口当たりの分配金も発表されることになっており、これを「予想分配金」と呼んでいます。

例えば、ある投資法人の第3期目の会計期間が「2003年1月1日~同年6月30日まで」で、2003年8月25日にその第3期分の決算発表があったとします。
この決算発表では第3期の分配金が公表される。それと同時に、第4期(2003年7月1日~同年12月31日まで)の予想分配金も公表されます。ここで仮に、第3期の分配金が「2万円」、第4期の予想分配金が「2万1,000円」であったものとします。

予想分配金は、会計期間が開始してから2ヵ月程度の早い時期に公表されるものなので、あくまで不確実な予想に過ぎないです。賃貸不動産の稼働率が予想より上昇すれば、利益が増えるので、予想分配金は増えます。また、金利が予想より上昇すれば利益が減少する結果、予想分配金は減少するという具合です。

このため上記の例でいえば、第4期の予想分配金が「2万1,000円」というのは、あくまで2003年8月25日の時点での予想に過ぎない。第4期の終了時(2003年12月31日)までの4ヵ月における稼働率や金利動向により、大きく変化する可能性があります。

このような予想分配金の変動については、投資法人が随時公表する賃貸不動産の稼働率を、投資法人のホームページで確認することによりある程度は推測することができます。

正式な情報の開示としては、会計期間終了時に、投資法人が予想分配金の修正を公表する。上の設例でいえば、第4期の会計期間の終了時(2003年12月31日)の直後に、第4期の予想分配金の額が例えば「2万4,000円」へと修正されて一般に公表されることになります。

こうして修正された予想分配金は、その後2ヵ月以内に行なわれる決算発表において、完全に確定した額として公表されます。修正された予想分配金とこの確定値とは、本来は一致するはずだが、実際には決算処理を行なう過程で僅かにズレが生じることが多いです。
参考文献:
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